もしも大事な話を―それもよくない話―をされるなら、あなたは食事の前と後どちらがいいですか?
明日羽→断然後でしょ。だってせっかくおいしいごはんを食べてるのに、先に嫌な話をされちゃったら台無しじゃない。
譲→僕はやっぱり前だな。おいしくごはんを食べた後に嫌な話をされたら、それまでのおいしかった時間まで裏切られたような気持ちになるだろうから。
こんな話をしたのに、大事な話を食事の途中にするのはルール違反だ。
あらすじ
結婚式直前に突然婚約を解消されてしまった明日羽。
失意のどん底にいる彼女に、叔母のロッカさんが提案したのは“ドリフターズ・リスト”の作成だった。
自分はこれまで悔いなく過ごしてきたか。相手の意見やその場の空気に流されていなかっただろうか。
自分の心を見直すことで明日羽は少しずつ成長してゆく。
自らの気持ちに正直に生きたいと願うすべての人におくる感動の物語。
こんな人におすすめ
☆毎日を丁寧に生きたい人
☆失恋した人
☆どこへ進んだらいいのかわからなくなっている人、行き詰っている人
☆少し視野を広くしたいひと
☆自分を忘れてしまった人
感想
自分の日々の中にあった、大きなものを失った時、そこに空いた穴を埋めてくれる何かはありますか?
会社を辞めたとき、恋人と別れたとき、頑張る理由がなくなったとき。
今回の主人公、明日羽は婚約破棄という大きな決断をすることとなり、恋人を失った。
二十何年かもやりたいことをやらずにどうしてきたというのだろう。やりたいようにやってきたはずだった。それなのに、やりたいことをやったという自覚がない。そもそもやりたいことが何なのか、具体的に思いつくこともできない。なんともったいない人生だっただろう。
そこで叔母のロッカさんに、“ドリフターズ・リスト”を書くことを提案されす。いや、半ば強制だったけどw
どうやらドリフターズは漂流者という意味らしいです。
明日羽の始めに書いたリストはこんな感じ↓
- 食べたいものを好きなだけ食べる
- 髪を切る
- ひっこし
- おみこし
- たまのこし
さあ、私も書いてみたんです。“ドリフターズ・リスト”
・可愛くなりたい!
・○○くんに会いたい!
・モノづくりをしたい
・たくさん本を読みたい
はっきりしたものが見えているときは、気づかない。はっきりしているように見えるものこそ疑ったほうがいい。化粧をしたらきれいになるのか、高い服を着ればきれいになれるのか。そして、そういうきれいを私はほしいのか。
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そこから少し手を加えてみる
すると、いろんな気持ちが見えてくる。
・認められたい
・可愛くなりたいではなく、好きなひとに好きになってもらいたい。
・昔から変わってないけれど、恥ずかしくてできていないことにチャレンジしたい。
・人の心を救いたいと思うのは、ありがとうや笑顔で私が救われる、私のためだ。
この本を読むと、まずは自分のことを知りたくなる。まずは土台をしっかり作ろうと思える。
書いたり、消したり、付け加えたり、深堀したり。そうやって丁寧に生きていけたらいいと思う。
ただ、この言葉もしっかり心に置いておきたい。
「ええとね、リストはつまりきっかけだったんだよね。今の自分やこれからの自分を考えるきっかけ。だから、かいたらポケットに入れて、あとは自分で進んで行くしかないんだよ。書いたことを信じて、これがあるからだいじょうぶ、こっちで間違ってないてって」
さて、みなさんも紙とペンを用意して、書いてみてください。
スマホにメモじゃなく、レシートの裏でも広告の裏でも、お気に入りのノートでもOK!
やりたいこと、楽しそうなこと、ほしいもの、全部書き出してみてください!
なんだか、人生が広がるような、深い味がするような、そんな感じがしませんか?
こうなりたいと願うことが私をつくっていく
涙を流しているあなたも、ここからです。
1つでも2つでも100個でもいい。これは、なりたい自分になる、そのためのリストだから。
ぽっけに入れて歩き出してみよう。
ナツイチ2021対象本
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